湖国古典行事 比良八講
志賀町のみならず、堅田や守山など、湖国のあちらこちらで
比良八荒(比良颪)により湖に没した乙女の悲恋の物語が存在します。
その話は、おおむね次のようなものです。
*~*~*悲恋の伝説『比良八荒』*~*~*
昔、一人の若い修行僧が東江州へ托鉢(たくはつ)に出かけた際、
東江州のある旅籠(はたご)に滞在しました。
そこには見目麗しい娘がおり、
僧を一目見て好きになりました。
娘は意を決して、自らの想いを僧に告げましたが
僧は修行の身ゆえ帰らねばなりません。
娘の気持ちに応える訳にもいかず僧は次のことを言います。
「私は湖水の彼方、比良の麓で修行をしています。
私が恋しいとお思いなら、百夜通って来て下さい。
そうすれば、貴女の願いが叶うでしょう。」
このように言い残して去って行きました。
喜んだ娘はその日から九十九夜、
たらい舟に乗り、灯りを頼りに対岸を目指して通いました。
いよいよ満願の百日目の夜。
いつものように沖に出たものの灯火はなく、
娘は目印を失い悲しみに暮れました。
折しも比良颪(おろし)が湖上を吹き荒れ、
たらい舟はは哀れ湖に沈んでしまったということです。
この時季に比良山から吹きおろす強風は、
無念によるものとも言われます。
(少し話を省略していますのでコチラを見てください)
比良八講に、雪洞(ぼんぼり)を持った稚児娘が
参列するのがありますが、それは
灯明を見失い遭難した娘の念を慰める願いが込められています。
滋賀・京阪神地域の水瓶を司る琵琶湖への報恩と、
その水源である比良山系の保全、
水難者回向と湖上安全祈願を捧げる法要。
地元の方はもとより、近畿一帯の皆様に広くこの行事を知っていただき、
ご参集いただければ幸です。
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